トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

大黒山 (524m 山県市) 2021.2.21 晴れ 2名

神崎川沿い駐車場(9:14)→登山口(9:17)→稜線(9:41)→標高350m標示(9:52)→谷合ルート合流(10:17)→展望ピーク(10:25-10:31)→大黒山山頂(10:54-11:07)→展望ピーク(11:28-12:18)→大黒山山頂(12:40-13:13)→展望ピーク(13:34)→標高350m標示(13:57)→登山口(14:25)→駐車場(14:29)

★2月21日に山県市の大黒山に新道ができたことから、20年ぶりに登ってきました。
★雪が残る人工林の中をジグザグと登って尾根へ。
★アップダウンしながら谷合からのルートに合流してベンチのある展望ピークを通過。
★さらに稜線を西に向かい反射板のある大黒山山頂を踏みました。
★展望ピークに引き返して昼食をとりましたが、山頂に忘れ物をしたかもしれないと昼食後再度山頂に戻るハプニングも。
★帰路は登ってきた道を引き返しました。
★人工林が多く、展望地も少ない地味な山歩きでしたが、2月とは思えない温かい陽だまり登山を楽しんできました。

 昨年、久しぶりにアウトドアの達人Hさんにお会いした。その時、山県市のグリーンプラザ美山から大黒山山頂まで新道を整備したので登るよう勧められた。大黒山は20年前に登ったままで、当時はガイドブックを参考に篠座神社からのルートを歩いた。ネットによると現在、篠座神社からのルートは廃道になっており、最近では谷合から周回するコースが主流のようだ。今回は新道を歩くことにしてグリーンプラザ美山に向かう。

 谷合から神崎方面に北上し、グリーンプラザ美山への入り口にある広い駐車場に入る。驚いたことに広い駐車場はたくさんの車でほぼ満車状態。ちょうどこの日が神崎川へのアマゴ放流日であり、川をのぞき込むと大勢の渓流釣りファンでいっぱいだった。
 
 靴を履き替えて先日降った雪が残る橋を渡って、右にグリーンプラザ美山のコテージを見ながら舗装道路を歩く。車止めの柵を抜けてコテージ群を通り過ぎ、車道が左にカーブする手前に登山口の標示が左側に現れる。
 
 山道に入り、車道に沿うように登って左に向きを変え右山で人工林の中を歩く。すぐに右に向きを変えて整然と並ぶスギの林を一直線に登っていく。雪で折れたスギの枝が地面に散乱しており、雪もまだらに残っている。石垣が見られ、この辺りは昔は畑だったことがわかる。
 
 石垣に突き当たって矢印に従い左折して小さな谷を渡りジグザグと歩く。新道を作る際、この辺りの整備に最も力が注がれた場所のようだ。丸木の階段や道の脇の土留めなどが作られており歩きやすい。
 
 登山口から25分ほどで稜線に出た。「←大黒山」の新しい標示板が立っている。稜線上の道は明瞭でところどころに雪が残っていた。人工林の中、展望のない道を登ってピークを越える。赤ペンキが塗られた木を見ながら登り返して標高350mの標示を通過。
 
 再び下りになったところで、鞍部からこちらに向かってくるキツネを見つけた。キツネも我々に気が付いたようで、Uターンして右に派生した作業道の奥に消え去った。鞍部から急傾斜の道を登り、天然林を抜けて尾根に出る。
 
 ここから右に向きを変え、モミの大木を見ながら急登。地面に積もったヒメコマツの枯れ葉を踏みながら登っていくと右から上がってくる踏み跡の薄い道と出会った。この道を下れば谷合に出るようだ。その先にも分岐があったがこちらも踏み跡は薄く、すぐ下で先ほどの道と合流しているようだ。
 
 倒木を潜っていくと展望のあるピークに到着。丸木のベンチがあり、新道整備に従事された方々の名前が書かれた板が立てられている。南側の展望が得られ、ゴルフ場などか見えた。ピークを下ろうとしたときに単独男性とすれ違う。今日、唯一出会った登山者である。
 
 急斜面を下って登り返し、ピークを通過。山頂に向かって登っていく。スギの枯れ葉を踏みながら急斜面を登り切ってなだらかな道になると樹間から雪の残る船伏山が大きく見える。前方に反射板が見え、山頂は間近。根こそぎ倒れた木の横を通過して反射板の柵の脇を通って山頂に到着。反射板の下にはまだ雪が残っている。
 
 大黒山山頂には三角点と山名標示板があり、展望は反射板の横から相戸岳が見える程度で、20年前と変わらないと思った。さらに西へ登山道が続いていたので少し踏み込んでみた。谷合へ、また北側の釜ヶ谷へつながる道のようだ。
 
 山頂で一息つく。時間はまだ11時前なので昼食は展望ピークのベンチまで戻ってとることにする。この時、再びこの山頂まで戻ってくるとは夢にも思わなかった。登ってきた道を引き返し、ピークを越えて20分ほどで展望地に戻った。
 
 昼食は缶詰とナポリタン。陽だまりでゆっくりと食事をするつもりだったが、ここで思わぬ事態に。らくえぬのウエストバックがないことに気が付いた。最初から持ってきていなかったのか、山頂に忘れたのか、記憶が曖昧。
 
 途中で撮ったデジタルカメラの画像を見てみるが後ろ姿ばかり。画像を拡大しながら見てみるとどうも最初から持ってきていないようだが、念のために山頂に戻ることにした。往復40分ほどで時間は十分にある。食事を早々と切り上げ、コーヒーは山頂で飲むことに。
 
 再び山頂に向かう。思った通り、山頂に忘れ物はなかった。最初から持ってきていなかったことがわかり、山頂でゆっくりとコーヒーを楽しんだ。忘れ物がないことを確認して登ってきた道を下った。
 
 駐車場に戻ると釣り人はかなり減っていたが、まだたくさんの車がある。釣りを終えた人からどこに登ってきたか聞かれ、大黒山新道の話をした。ウエストバックは車の中にあった(笑)。西に傾いた陽の光に暖かさを感じながら、神崎川を後にした。
 
 大黒山新道はよく整備されており、危険なところや道を誤るようなところはほとんどない。登山口までのアプローチもいい。人工林が多く、展望地も少ないが、それだけに静かな山歩きが楽しめる山だ。
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