鳩吹山 (313m 可児市) 2001.6.23   曇り 2名

大脇登山口(12:08)→山頂(12:48〜13:35)→小天神展望台(14:08)→大脇登山口(14:26)

 梅雨の最中 天気予報は午前中から雨。雨が降っても傘をさして登れ、山頂に屋根付きの休息所がある山に行こう。真っ先に思い浮かんだのが鳩吹山である。3年ぶりの2回目の鳩吹山。小雨の中を、登山口のある可児市へ向かう。この山の登山口はいくつかあるが、今回も大脇登山口から登る。大脇登山口は国道41号線の中濃大橋を南に向かい、花木センター南のドラブイン元越(現在は休業中)下の41号ガード下をくぐった所にある。最近、駐車場が整備され、路肩を含めて十数台の車を駐車することができる。こんな天気にもかかわらず、駐車場は満パイ。かろうじて、山際の路肩に車を止める。この山は金華山や天王山くらいこの辺りの低山では有名である。

 ガード下を川沿いに歩き、よく整備された登山道を大脇谷に沿って登る。すぐに、小天神コースとパノラマコースの分岐点に出る。今回は、パノラマコースを登る。過去に死亡事故があったらしく、標識にはキケンと書いてある。分岐点直ぐの谷川で飲み水を汲み、海老茶色の板状チャート岩場の急登を登る。先ほどまでの雨で赤土や岩が滑り、足場が悪い。まわりの樹木はすぐに潅木となり、明るい岩場を両手両足を使って直登する。無風高湿度の中、汗が噴出す。周りの景色を見る余裕もない。ひたすら、岩場尾根を登る。汗が目に入る。立ち止まるとメガネが曇る。振り向けば、山間を抜ける国道41号線が見え、パノラマコースというだけはある。大脇谷をはさんで東には、小天神に続く赤い登山道と登る人が小さく見える。

 いくつかの岩場を越え、突然、眼前に立ちはだかる岩の壁と一本のクサリ。思わず声が出る。「クサリ場だ。」 3点支持で慎重に登りきる。東の小天神から続く尾根が近くに見え、もうすぐ山頂に続く尾根に出るかと思うが、まだ少し時間がかかる。クチナシの花が暑さを忘れさせてくれる。約40分で山頂と真禅寺登山口を結ぶ主尾根へ出た。右へ歩いて直ぐに大きな休息所。山頂はすぐ北にある。眼下には小天神展望台の向こうに、可児市街が霧に霞む。

 休息所は登山者でいっぱい。1つのベンチを確保して、ラーメン・釜飯・ビールにコーヒーの昼食を楽しむ。無数のツバメが山頂の空を舞い、オニヤンマが低空飛行をしている。天気予報ははずれ、雨は落ちてこない。山頂には大きな山名標識と方位板、2本の巨大なアンテナがある。晴れていれば、もちろん御岳や中央アルプスが見渡せる。少し下ると、西へ向かう縦走路とその先にガスに霞む西山が望めた。鳩吹山はかって山火事があり、低木のため、縦走路がよく見える。西へ行けば西山を経て継尾山、寂光院、犬山遊園駅へと1日がかりの縦走ができる。西山までは45分の距離。前回は西山まで歩いたが、今回は東端の小天神を経由して下山した。

 小天神展望台にも東屋があり、蛇行する巨大な木曽川と白煙を上げる大きなパルプ工場が目の前に見える。今、下りてきた方角には、鳩吹山山頂の休息所と2本の大きなアンテナが望める。前に来た時よりも、樹木が大きくなってる.。山の生命力を感じる。下山途中、毛虫やクスサンの幼虫がよく目についた。よく見ると、クヌギなどの広葉樹の葉が毛虫に食われて、ほとんど葉がない。山の南斜面全体に及んでいる。今年の少雨の影響であろう。

 次回は、車を2台用意して、犬山までの縦走をやってみたいものだ。
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