トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号)
*往路と帰路のトレースのズレはGPSの誤差 


岩巣山 (481m 愛知県) 2013.11.4 晴れ 2人

岩屋堂駐車場(9:35)→暁明の滝(9:49)→展望台(10:11)→瀬戸大滝分岐点(10:13)→ベンチ(10:26)→元岩巣山山頂(10:56-11:01)→鉄塔(11:05)→白岩分岐点(11:07)→岩巣山山頂(11:17-11:20)→鉄塔(11:24)→岩巣山山頂(11:27-12:33)→元岩巣山分岐点(12:48)→瀬戸大滝(13:40-13:45)→岩屋堂駐車場(14:08)

★11月4日に愛知県の岩巣山に登って来ました。
★瀬戸市の岩屋堂をスタート。
★暁明ヶ滝を見て、よく整備された東海自然歩道に入りました。
★大岩を見ながら、急な石段を登って展望台へ。稜線に出て、気持ちのいい天然林をアップダウン。
★ササの道を抜けて元岩巣山山頂ですばらしい展望を楽しみました。
★この先の鉄塔で引き返すように北尾根を西に向かい、岩巣山山頂へ。
★山頂の南にある大岩の展望地で昼食。
★帰路は大勢の登山者と挨拶を交わしながら同じ道を下り、展望台手前から瀬戸大滝方面の道へ。
★鳥原川まで下り、瀬戸大滝を見て大勢の観光客で賑わう車道を岩屋堂まで戻りました。
★紅葉はこれからでしたが、晩秋の里山歩きを楽しんできました。

 この休みは岐阜県の山を予定していたが、北ほど雨が降る天気。急遽、行き先を南に変更して、まだ登っていない山を探すと、愛知県瀬戸市の岩巣山が目に留まった。岩巣山は東海環状自動車道のせと品野ICのすぐ東にある481mの低山であり、アプローチも容易である。

 冬空の岐阜市を離れ、東海環状自動車道を南へ走る。せと品野ICで下りて、左回りに国道363号、国道248号、県道22号を経由して、岩屋堂の標示に従って県道を離れる。自動車道の高架を潜るとすぐに岩屋堂の駐車場がいくつか現れた。どこも有料の標示があり、紅葉狩りの観光客用の駐車場のようだ。紅葉はまだまだであり、また時間も早いことから、車は全く停まっていない。さらに進むと右側に無料駐車場が現れた。橋をクランクしながら渡って、未舗装の広い駐車場に車を停めた。他の車は1台しか停まっていない。
 
 ザックを背負って、車道に戻り、東方向に歩く。歩行者専用のトラ柵の手前に、かなり汚れた岩屋堂案内図があった。案内図を見ると、岩屋堂から東海自然歩道が白岩方向へ続いており、様々な岩めぐりをして周回できるコースが整備されている。目指す岩巣山は更に先で、案内図には示されていない。もみじまつりののぼりを見ながら、トイレに寄って、閑散とした商店街を歩く。ウォーキングをする地元の人意外は誰もいない。寂れた観光地だと思ったが、下山時にこれが間違いだったことが分かる。

 左に派生した舗装道路に入る。ストックを車に忘れたことに気がついたが、ちょうど道の横に青竹の杖がたくさん置いてあったので、1本お借りした。展望台の標示に従って岩屋堂・暁明ヶ滝に向かう。陶芸に尽力した加藤新右ヱ衛門の彫像を見て、岩屋堂へ。大岩の下に空洞があり、並ぶ石仏の前に蝋燭の火が揺らいでいた。手を合わせて更に進むと暁明ヶ滝があった。水量は多くないが、美しい滝である。

 滝を見て引き返し、毘沙門天王に参拝して、展望台への道に合流。石の階段を登って竹林を抜け、小さな谷に沿って登る。ジグザグしながら結構急な石段を登っていくと、大岩が連続して現れる。砦岩と名づけられた岩である。暑いので、ここで長袖Tシャツ1枚になる。
 
 時計周りで岩を巻くと木製の展望台に出た。展望台からは名古屋のビル群などが望めた。眼下には先ほど歩いてきた売店の建物が見える。紅葉はこれからだ。自然歩道に戻って先に進むとすぐに瀬戸大滝への分岐点を通過。ここから稜線歩きが始まる。落ち葉に覆われた道を、適度なアップダウンを繰り返しながら歩く。
 
 展望台から15分ほど歩きベンチを通過。標識には、登ってきた方向に「岩巣山0.5km 15分」と書いてある。この標示は明らかに誤りで、正しくは「展望台0.5km 15分」である。岩巣山はこれから向かう東方向にあり、マジックで東方向に矢印が書き加えられてあった。
 
 さらに稜線を歩く。樹間から左前方に見える山が岩巣山であろうか。ササが目立ち始め、足元には所々にホコリタケが見られる。谷川の音が聞こえ、道は北に向きを変え、小さな橋を渡る。今度は右に直角に向きを変え、右に川を見ながら緩やかに登っていく。道が水の流れで侵食されたところもある。窪んだ道を通過し、丸木階段に取り付いて、長い階段をぐんぐん登っていく。転がりそうな大岩を右に見て、窪んだ道を行くと、単独男性に追い抜かれた。空荷であり、地元の方のようだ。
 
 風化した花崗岩の崖の脇を抜けて、明るい稜線に出た。左の稜線に鉄塔が見える。後に分かるが、この鉄塔の右に見えるなだらかなピークが岩巣山山頂である。右手にベンチが現れ、東海自然歩道の看板には黒マジックで「元岩巣山」と書いてある。元岩巣山方向へ砂礫の道を登ると、すぐに三角点のある明るいピークに立った。元岩巣山山頂である。
 
 松が自生する展望のいい山頂で写真を撮った。南にも道が下っているが、東京大学の私有地のため立ち入り禁止の標示がある。東へ続く鉄塔が遥か先まで見えた。目の前の鉄塔はこの後通過する鉄塔である。

 展望を楽しんだら稜線の道まで戻り、定光寺方面に折れて鉄塔脇を通過。鉄塔はフェンスに囲まれており、展望はない。痩せた尾根道を行き、白石の分岐を右に見て、東海自然歩道を外れる。右方向に向きを変え、展望のいい砂礫の崖上を歩き、ウラジロの群落を通過。すぐに三角点のある岩巣山山頂に到着。

 シロモジが黄色く色づき始めている山頂からの展望は無い。南側には岩場があり、岩の上に立つとすばらしい展望が得られる。右側の稜線上には鉄塔が近い。山頂で昼食をとる前に、鉄塔まで行ってみる。稜線の途中には展望地があり、東へ続く鉄塔と、先ほど踏んできた元岩巣山が望めた。岩巣山山頂から鉄塔までは5分とかからない。鉄塔は樹木に囲まれて、展望はほとんど無い。すぐに岩巣山山頂まで引き返した。

 昼食は展望のいい岩場を選んだ。岩の上を舞うルリタテハを見ながら、インスタントラーメンを作った。11月ではあるが、日差しが暖かく、ゆっくりとコーヒーブレイクを楽しむ。1時間ほどの昼食の後、下山開始。登ってきた道を戻った。鉄塔近くで登ってくる登山者から元岩巣山への道を聞かれたので案内した。稜線を戻って、瀬戸大滝への分岐から南へ下る。分岐点には「この先、通行可能ですが、足元に注意してください。」と書いてある。すぐに右側に大岩があり、この岩の上に立つと展望がいい。

 瀬戸大滝に向かって、ウラジロやコシダの群落を見ながら急傾斜の道を下る。道はよく整備されており、登ってくる登山者も多い。くぼみや石階段の道をぐんぐん下って橋を渡る。谷を右に見ながら下り堰堤を通過し、未舗装の遊歩道に出た。瀬戸大滝まで200mの標示に従って東へ向かう。遊歩道を歩く観光客が多いことに驚いた。

 すぐに滝が現れた。滝の前は広い石畳となっており、大勢の人が滝を見上げていた。垂直の岩壁を落ちる滝は美しい。舗装道路に出て、大勢の観光客に紛れて岩屋堂方向に戻る。前方の山に先ほど立ち寄った大岩が望めた。水遊び場近くのトイレに寄って、売店の前を通り、杖を返却して駐車場に戻った。売店付近は朝には想像できないほどの大勢の観光客であふれており、これにはびっくり。紅葉の名所であり、次の休日には紅葉の見ごろとなることから、さらに観光客は増えるにちがいない。
 
 岩巣山へは東海自然歩道を歩くことから、道はよく整備されており、危険な場所はほとんどない。展望地も多く、四季を通じて歩きたい山である。白岩町を基点に歩いてみたいとも思った。
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