冠山の写真
冠山 (1256m、藤橋村) 2001.9.23 快晴 2人

冠山峠駐車場(9:35)→冠平(10:30)→冠山(10:41-11:15)→冠平(11:25-12:20)→冠山峠駐車場(13:18)

 冠山は以前から登りたいと思っていた山であるが、なにしろ福井県境にあり遠い。連休を利用して、ちょっと早起きして挑戦してみようと思い、善は急げと、7時過ぎに家を出た。

 藤橋村の横山ダムを直進し、工事中の徳山ダムを過ぎ、揖斐川を渡り、すぐに馬坂峠を経て根尾村に続く道の合流点を過ぎると、道は細くなり、対向車に注意して進む。待避所は多く、対向車と出会っても多少バックすれば問題はない。さらに、その先は国道417号線が林道となり、カーブの多い登りが始まる。多少、穴ぼこのあるところもあるが、問題はない。高倉峠への分岐点を右に進む。この辺りから、右に冠山の勇壮な山容が見え始める。冠峠手前はススキの向こうに異様な岩肌を見せる冠山が望める。カーブごとに止まってシャッターを押す。これから、目指すは、その山頂である。

 すぐに、車がたくさん駐車してある冠山峠に着く。峠の道幅は広く、路肩を含めれば数十台は駐車できそうである。9時20分頃に着いたが、すでに20台くらいの車が止まっている。夜叉ヶ池同様、よく知れた観光地的な存在の山である。運動靴に荷物なしで登っていく人もある。峠の東には大きな石碑や両県の村名が書かれた石碑がある。石碑の右には冠山がヌーと頭を出している。鷲の頭のようだ。

 石碑横が登山口となっており、ザックを背負って出発。登山道周辺の草はきれいに刈り取られており、道はやがて登りと下りを頻繁に繰り返す。いくつもあるピークから見る冠山がすばらしい。田代尾根ノ頭を過ぎると道は、やや南にふり、ブナ林の樹林帯を歩く。鞍部は湿地状態でぬかるんでいる。アキノキリンソウやツルリンドウが足元を飾る。ピークの登りは急登のところもあるが、下りで体力を回復する。その繰り返しをしているうちに、冠山の姿は巨大な山塊となって眼前に立ちはだかる。

 雨水で掘り取られた急坂を登り、ササ原に出ると、前方に広々とした冠平が開ける。1時間弱の行程である。休息なしで、一気に山頂を攻めることにする。多くの登山者のザックがササ原に置いてある。見上げる岩山にストックは不用であり、ササ原の一角に置いておく。

 いきなり岩壁登りが待ち受けている。数名の中高年のパーティーがリーダーの用意したロープで体を確保して悪戦苦闘している。岸壁には結び目のあるロープが1本用意されているが、右の岩場には足をかけるところが多くあることから、団体の了解を得て、右側を先に行かせてもらう。3点支持で、落石に注意しながら、難なく上へ。その後も、ザレ場や岩場が続くが慎重に乗り切る。リンドウがたくさん咲いており、この山はもう秋本番。

 10分ちょっとで山頂へ。山頂には、数人の先客があり、その後、続々と登ってくる人で満員状態。まずは記念写真を済ませる。さて、ここからの展望は、とても文字では表現できない。360度大展望である。美濃の山々をレフトスタンドから眺める。そして、福井県境の山々が顔を並べる。まず、北東に加賀白山が目に入る。時計回りで、その南に福井県の荒島岳、そしてはるかかなたに笠ヶ岳と槍・穂高が見える。ここから槍・穂高を見ることができるとは・・・感動。御岳ももちろん顔を出している。そして、東に、能郷白山が大きい。その南には雷倉、花房山、小津権現山の3山がスクラムを組む。雷倉の向こうには舟伏山とおぼしき山容が望める。真南には五蛇池山と蕎麦粒山が大きい。はるか向こうには鈴鹿の峰、もちろん伊吹山も見える。西には、冠山林道の向こうに金草岳が美しい。福井県の町も見下ろせる。霞がなければ日本海も見えるそうだ。

 山頂から北に細い尾根道があり、その先まで行くと、福井県側や冠山峠駐車場が見渡せる。西側は直角の絶壁となっており、見下ろすと足がすくむ。さわやかな風を受けて、なんと気持のよい山頂であろうか。

 下りは,登り以上に慎重に下りる。冠平には100人近い人が食事をしてる。冠平で、まずはビール。昼食は熱々のぞうすい。その後、涼しい南風を背に受けながら加賀白山を肴に熱いコーヒーを飲む。ここでひっくりかえって一眠りしたいほど気持がいい。山の魅力は言葉で言い尽くせないこの一瞬にある。

 帰途のドライブ時間が長いことから、1時間ほどの昼食の後、下山。まだまだ登ってくる人はあり、駐車場は路肩までいっぱいになっていた。この山の人気の秘密は登ってみないと分からない。すばらしい山行を体験した充実感を胸に、林道をエンジンブレーキに頼って慎重に下りました。お勧めの超名山です。

 峠にはトイレが1つだけありますが、徳山ダム下の馬坂峠への分岐点から北へ100mほど上がった公園にきれいなトイレが設置されているので、ここを利用すると良いでしょう。
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