トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

寒陽気山 (1108m 東白川村) 2020.2.23 曇り・雪 2人

大多尾峠駐車地点(11:48)→登山口(11:50)→展望地(12:19)→見晴台分岐(12:25)→寒陽気山山頂(12:47-13:48)→林道合流(14:16)→林道終点(14:27)→見晴台(14:53)→見晴台分岐(15:01)→登山口(15:31)→大多尾峠駐車地点(15:33)

★2月23日に東白川村の寒陽気山に登ってきました。
★朝降った雪がかなり融けた大多尾峠をスタート。
★いきなりササヤブに突入し、びしょ濡れになって人工林へ。
★人工林を抜けた辺りから一直線の急登。
★岩場、ロープ場を通過して標高を上げると、次第に雪の道に。
★展望地から黒川の集落や捨薙山、宮山などを望むことができました。
★急登が続き、さらに天候が一変して吹雪に。
★見晴台分岐を通過し、人工林の中、急斜面のロープ場を登り、2つのピークを越えて寒陽気山山頂に到着。
★雪が止んだ山頂で温かい昼食を楽しみました。
★再び大粒のあられが降り始め山頂を撤退。
★登山口への回り道を歩くこととし、雪の降る中、急斜面の道を下り、人工林を通過して作業道へ。
★作業道から雪のトラバース道を慎重に歩いて見晴台を経由し、登山口に戻りました。
★全校登山6山の最後の山となった寒陽気山は思わぬ雪になり、思い出に残る山旅となりました。

 新巣山に登った後、寒陽気山に向かう。寒陽気山の登山口は大多尾峠にある。岐阜方面から行く場合、大多尾峠へは東白川村役場から国道256号線を北東に1.5kmくらい走ったところの黒川の標示に従って右折し、県道72号線に入る。

 道なりに走り、集落を抜けて山に入り、峠が近くなった辺りで左側に「モア・トゥリーズの森」の標識がある。その反対側に駐車スペースがあったのでここに車を止めた。雲の間から日が差し込み峠の雪はほとんど消えている。
 
 12時近いので車の中でパンを食べて、山頂で遅い昼食をとることにした。駐車地点から峠に向かって県道を歩く。登山口は峠を越えて白川町に入った左側にある。新しい大きな看板が立っているので登山口を見落とすことはない。
 
 県道に沿って引き返すように道が法面の上に作られているが、道が見えないほどササが繁茂しており、溶けた雪でびしょぬれ状態。こんな道が長く続くといやだと思いながら歩くと、道は県道を離れて人工林の中に入ったところでササが無くなった。
 
 道は明瞭で間伐された木が周囲に放置されている。左下には未舗装の作業道が見える。雪はほとんど無い道を歩くと、周囲は天然林となり、急斜面の一直線の道となる。高度を上げるにつれて雪が道を覆うようになる。
 
 岩場を通過し、丸木階段を登る。岩を登るところにはロープが設置してある。右手が見渡せる岩場を通過。180度の展望があり、西には黒川の集落と捨薙山などが見える。この展望地のすぐ上にも切り開かれた場所があり、同じ風景が望めた。黒い雲が近づき、景色が白く霞み始めていた。
 
 左側が人工林の尾根を歩き、「←見晴台100m」の標示を通過。人工林の中、一直線の急斜面をひたすら登る。ロープが設置されているところもある。粉雪が降り始め、地面は真っ白になり始めた。

 ササが現れ急坂を登りきると「寒陽気山→」の標示がある。一旦下って登り返す。雪が降り続く中、ピークを越えて急斜面を下る。鞍部から再び登り返すと寒陽気山山頂に到着。
 
 南側の樹木が天然林となっており山頂は明るいが、樹木に遮られて展望はない。山頂は雪が少なく地面が露出しており、小学生が持ってきた石がたくさん置いてある。石に書かれた2019年の文字から、全校登山は昨年行われたばかりであることが分かった。
 
 雪は小降りになったが、いつ降り出してもおかしくない。時折北から強い風が吹く山頂で、昼食をどうしたものかと迷ったが、1時近いこともあり、南に下がった灌木の陰で昼食をとることにした。
 
 ガソリンストーブでおでんとうどんの暖かい昼食を楽しむ。雪が止みラッキーと思ったのもつかの間、コーヒーで閉めるころにあられが降り始めた。かなり大粒のあられがシートの上に積もり始めた。
 
 急いでパッキングをして下山開始。登ってきた反対側にも道があり、「登山口への回り道→」としっかりした標示板が立っている。回り道があることはわかっていたが、回り道を地図に落としてこなかった。不安ではあったが回り道を選択。
 
 激しくあられが降る中、東方向への道を下る。今、積もったばかりのあられが敷き詰められた道は急斜面で滑りやすい。登山口と反対方向に向かっていることに不安を覚えながら、一気に標高差100mほどを下った。なだらかになったところで道は北へ90度曲がる。今度は人工林の急斜面を下る。
 
 雪が薄っすらと積もった人口林は、木々が美しいスリットを作っている。道は丸木でしっかりと整備されており、迷うようなところはない。人工林を10分ほど下ると眼下に真っ白になった林道が見えるようになった。いつの間にか雪は止み、日が差し始めた。

 林道に下りると、登山口への標示があり、標示に従って林道を左へ。未舗装で落石の多い林道を歩く。陰になる部分は雪が積もっている。我々に驚いて法面を駆け上がるイノシシが見られた。

 10分ほど林道を歩くと、道は終点となり、ここから山道となる。人工林を一直線に南に向かって登ると、道は右に向きを変え、北斜面のトラバース道を歩く。北斜面で雪は溶けておらず、積雪は2〜3cmほど。

 ただ、今までとは違い、道は細く、またササや倒木、岩などがあり足場は悪い。滑り落ちないように慎重に歩いた。雪で覆われて道が不明瞭なところや岩場を通過するところもある。見晴台の標示板を通過。往路で通過した見晴台への分岐点につながっているようだ。

 すぐに展望のいい見晴台に出る。手前のヒノキが大きくなってきているものの、黒川方面を望むことができる。見晴台周辺にはコウヤマキが自生していた。写真を撮って見晴台を回り込むようにつけられた道を急降下。ロープが設置されているが、雪で足元が見えずまた滑りやすいので慎重に下る。

 なだらかな道を100m歩いて往路に合流。北斜面から脱したことから、雪がすっかり消えた道を一気に下り、30分で登山口に戻った。

 目まぐるしく変化する天候の中、無事周回コースを歩くことができた。回り道ルートで通過する北斜面のトラバースの道幅は狭いが、雪が無ければ問題はない。急斜面が多く、雨の後などは滑りやすいので注意。人工林が多い山であるが、展望地もあり変化に富んでいる。

 2012年に無反山を登り、手掛岩山、尾城山、捨薙山、新巣山、そして寒陽気山と8年かけて東白川村全校登山6山を達成できた。捨薙山や新巣山など反対側からの登山道もあることから、またの機会に登ってみたい。
★寒陽気山からの展望

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