金毘羅山の写真1
金毘羅山の写真2
迫間山、猿啄(ばみ)城 (276m)  金毘羅山(383m)

(各務原市・関市・坂祝町) 2001・2・25(日) 晴れ 北風強し 2名

 今回も近場の里山縦走ということで、ゆっくりの出発。自宅を10時30分頃出て、迫間不動駐車場へ。不動明王礼拝の人で駐車場はかなり埋まっている。朝市も開かれている。山への案内は見あたらず、まあ、とりあえず不動明王へのお参りと決め込む。出発は11時10分。不動明王の最奥には岩盤に掘られた2階建ての礼拝所があり、真っ暗でおびただしいロウソクと線香の煙の異次元の空間がある。驚いた。韓国か中国の山寺に来てしまった錯覚。近くにこんなところがあったとは・・・ただただ驚きである。

 礼拝所の横から山に向かって階段が続いている。今回のコースは「Y」の字のイメージ。迫間山は「Y」の右上、一番下が猿啄城、戻って左上が金毘羅山である。

 まずは、迫間山を目指す。登りはじめて後ろを振り返ると伊吹山や霊仙が白く輝く。途中の神社で息継ぎをしながら15分ほどで尾根に出る。神社のある迫間山である。目の前に雪の美濃の山々が突然現れる。揖斐方面は雪雲の中。高賀山や舟伏山が美しい。

 テレビアンテナの下を猿啄城に向かう。途中までは立派な林道であるが、金毘羅山への分岐点からは山道となる。ここから猿啄城まで30分コース。明るい快適な尾根歩き。途中に鉄塔があり、左右が切り開かれている。ここからの光景に、声が出る。東には富士山を思わせる笠置山や大きな雪の恵那山が望める。残念ながら、御嶽山や乗鞍は雪雲の中。西には海のように輝く各務原市のニンジン畑とその向こうに名古屋市街が広がる。

 さらに、いくつかのピークを越えながら高度を下げると、展望のよい南斜面に出る。またしても声が出る。眼前に大きな鳩吹山とウグイス色の巨大な木曽川、東には目指す猿啄城が現れる。ここから城まで10分。強風の中、大きく下って、城手前の足場の悪い急坂を登る。

 12時20分着。276m。織田信長が攻め落とした城である。城というよりは立派な2階建ての見晴台である。記録帳やガイドパンフが備えてある。眼下は、いつも通る41号線。木曽川方面ばかり見て車で通過しているが、北の山の上にはこの城が見える。名古屋のドームやツインタワー、さらにその向こうには伊勢湾が輝く。木曽川を挟んで、鳩吹山から継尾山までの従走路が目の前に広がる。この2山はすでに別々に踏破しているが、縦走はまたのお楽しみ。

 風が強く、昼食どころではない。風のない城の南は別のパーティーが陣取っている。風のない先ほどの、南斜面まで引き返し、木曽川下流を見下ろしながら、ワンタン・ラーメン・ビールにコーヒーと1時間以上のランチタイム。南斜面で風もなく、陽だまりでの食事に満足。ライン下りの舟や41号を走る車がスローモーションのように動いている。

 昼食後、今来た道を戻り、途中から左に入り、金毘羅山を目指す。金毘羅山手前に大きなパラボラアンテナがあり、大展望台になっている。3たび、声が出る。360度の展望とはまさにこのことである。ぐるりと回ってすべて眼下が見える。風がなければ、1日いても飽きないだろう。金毘羅山は樹木に囲まれ、神社がある。

 下りはまっすぐに下山する予定にしていたが、景色に見とれて金毘羅山から不動明王に下りる道を見落とし、林道を大きく西に回りこみ、車道を歩いて駐車場へ。15時5分到着。低山ながら展望に満足する充実コースでした。

 駐車場から少し先の峠のトンネルを抜けたところに、多賀の霊水があるというので、空になったペットボトル2本を持って水汲みに行ったところ、10人くらいの人が18リットルポリタンをいくつも持って順番待ち。「それだけ汲むだけ?」といって、先に入れてもらいました。この水でつくった水割りがたいへんおいしかったのです。
 山のリストへ