トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号)
*赤色が今回のトレース
飯盛山〜西津汲 (740m・793m 揖斐川町) 2019.5.12 晴れ 3人
天狗の森公園駐車場(8:55)→崩壊地(9:11)→月の株(9:26)→飯盛山山頂(9:50-10:06)→西津汲反射板(10:55)→西津汲山頂・反射板付近(11:01-12:49)→飯盛山山頂(13:22)→月の株(13:47)→崩壊地(14:00)→天狗の森駐車場(14:18)
★5月12日に揖斐川町の飯盛山と西津汲にMIZUさんと3人で登ってきました。
★天狗の森公園の駐車場から新緑の遊歩道へ。
★崩壊地を通過し、ケヤキの大木「月の株」を見て飯盛山山頂に到着しました。
★飯盛山から南に向かって石の重なる急斜面を下って、鞍部から西津汲へ登り返しました。
★後方に丸い飯盛山を見ながら反射板を通過して西津汲山頂へ。
★そよ風の中、木陰でゆっくりと昼食を楽しみました。
★昼食の後、登ってきた道を下りました。
★たくさんの花と出会い、新緑の中、素晴らしい山旅となりました。
久しぶりに揖斐川町の飯盛山と西津汲に登ることにした。この時期、花が多いことから、MIZUさんを誘っての山歩き。MIZUさんとは1年ぶりの山歩きである。
飯盛山は、近年、雪の時期に林道入り口から山頂を目指したが、深い雪に阻まれて天狗の森公園で撤退。また、西津汲は2003年に1度登っただけであり、またこの時期に登るのも初めてである。
国道303号線を揖斐方面に進み、2つ目の久瀬トンネルを抜け、久瀬村役場の信号交差点南にあるトイレに寄る。国道を更に西に進み、3つ目の短いトンネルを抜けてすぐの交差点を左折する。この交差点の北側にある「北陽」という喫茶店がある。左折してすぐに短いトンネルを抜けると、右手に広い待避所、左には折り返すように林道が山に上がっている。
林道は舗装されており、普通車でも問題なく走行できる。揖斐川や久瀬の集落を見下ろしながら鉱山への分岐を通過し、小津権現山を見ながら走ると天狗の森公園駐車場に到着。数台駐車できるスペースに1台の車が停まっていた。
登山口にある天狗の森公園の地図を見て尾根に出ると天狗桜の下に出る。雪の林道を歩いて、この桜の木の下で昼食をとった懐かしい場所である。ここからは下界が望める。ゴマギの真っ白な花が美しい。
ハクサンハタザオの可憐な花を見ながら疑木でできた階段の遊歩道を歩く。広い遊歩道には白い石灰岩が転がっている。気持ちのいい新緑の道を登山口から15分ほど登ったところで、右側が大きく崩壊した崖の上を通る。崩壊地の底は深い谷で、アオダモなど白い花が咲いている。崩壊地を通過したところでシャクナゲの花が見られた。
それほど急でもない遊歩道を歩いていくと、道が左に分岐している。これは「月の株」と呼ばれるケヤキの大木に向かう道である。ここは分岐に入らず遊歩道を登り、次の分岐から月の株に向かって下る。月の株は遊歩道からわずかに下ったところにあり、案内板がある。樹齢数百年、樹高30mのケヤキは天狗が住んでいるという伝説があるようだ。月の株の根元に散りかけたヤマシャクヤクが群生していた。もう少し早く来ると良かったのだが・・・。
遊歩道に戻って、山頂まであと550m、240mと標示を見ながら歩き、周囲に大きな岩がある石の階段を登って、ユズリハの花を見ながら歩くと飯盛山山頂に到着。広い山頂は木々に囲まれて展望はほとんど無い。
山名標示板の前で記念写真を撮って西津汲に向かいかけたところで男女3人のパーティが登ってみえた。ランの花が咲いていますよと言われて、山頂の一角に行ってみると、満開の1株を見つけた。踏まれないように石で囲んである。写真を撮って、西津汲に向かう。
西津汲へのルートは南側に一旦大きく下って登り返す。16年前の記憶では、踏み跡の薄い急斜面を下ったが、下りかけると意外に道はしっかりしている。木に捕まりながら急斜面をやや左方向に下っていく。すぐに岩の多い尾根となり、大岩を越えながら行くと、正面に西津汲が見える。
1箇所だけ展望のいい場所があり、西津汲の写真を撮った。さらに倒木を乗り越えて、「←三角点 西津汲」の標示を見ながら、急斜面を下っていくと、なだらかになり馬の背状の裸地を歩くようになる。西津汲が近づいてきた。
広い尾根の鞍部を通過し、次第に上り坂になる。後方には緑色の丸い飯盛山が立ち上がり、左側に小津権現が頭を出し始めた。倒木を潜り、左山で歩いて幹が地面に横たわったトチの木を通過。潅木の少ない明るい斜面をジグザグと登って行くとヒトリシズカやヤマシャクヤクの花が見られた。ヤマシャクヤクは葉が全てシカに食われて花だけが残っている。
明るい道を登りつめていくと、前方に反射板が現れた。2つの反射板が向き合うような形で並んでいる。反射板付近からの展望はよく、霞んではいるものの、揖斐の山々が見渡せる。反射板の横を抜けると西津汲山頂に到着。山頂には三角点と「三等三角点 西津汲」の標示板があった。樹木に囲まれているが、南側の小島山が望めた。
山頂周辺を散策して、何株もあるランの花を楽しんだら、展望のいい木陰がある反射板近くで昼食をとることに。メニューはシュウマイとうどん。誰も登ってこない気持ちのいい木陰でゆっくりと昼食を楽しんだ
帰路、登って来た道を引き返す。西津汲の下りからは、前方に見える緑の丸い飯盛山が美しい。飯盛山への登り返しも標高差100mほどであり難なく山頂へ。ミミズバイなどの植物観察をしながら遊歩道をゆっくりと下って駐車場に戻った。
飯盛山・西津汲は石灰岩の山であり、この時期、たくさんの花が見られる。飯盛山までは遊歩道が整備されており道に迷うことは無い。また、西津汲までは急斜面を下って登り返すことになるが、以前よりも道は明瞭でこの時期にはヤブもなく静かな山旅が楽しめる。季節を変えて登りたい山でもある。
後日、MIZUさんから絵手紙が届いた。西津汲から見た丸い飯盛山が黄緑色に描かれていた。
★飯盛山・西津汲の植物
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