トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

多度山〜石津御嶽山 (403m・629m 海津市) 2014.10.18 晴れ 2人

石津御嶽山登山口駐車場(7:57)→石津駅(8:10-8:28)→多度駅(8:37)→愛宕神社(9:08)→多度山山頂分岐点(10:03)→多度峡分岐点(10:32)→多度峡近道分岐点(10:46)→鉄塔(11:01-11:09)→美濃松山山頂(11:24)→紅白鉄塔(11:57)→ハンググライダーフライト場(12:04-13:24)→石津御嶽山山頂(13:41-13:52)→展望台(14:24)→駐車場(14:49)

 養老山地の稜線を最南端の多度山から最北端の養老山まで歩いて制覇したいと以前から思っていた。養老山や石津御嶽山は既に登っているが、この点を線で繋ぎたい。その取り掛かりとして、今回は多度山から石津御嶽山までを歩くことにした。まずは石津御嶽山の登山口の駐車場に向かう。

 揖斐川に架かる海津橋を渡って国道258号線を左折し、すぐに右側の墓地の手前の信号機を右折。狭い集落道の坂を登り、直進していくと、未舗装の駐車場に着く。ここに車を止めて、靴を履き替えた。次に向かうは養老鉄道養老線の石津駅。今、車で登ってきた道を引き返すように歩き、国道を渡って踏み切りを横切り石津駅へ。徒歩の時間は13分。

 石津駅から桑名方面への電車は1時間に1〜2本で、18分待って電車に乗る。石津駅は無人駅で、整理券を取って下車時に運賃を支払う。料金は多度駅まで大人260円。美濃松山駅の次が多度駅であり、乗車時間は10分ほど。乗客はまばらで、車窓から差し込む朝日を浴びながら、10分間の電車の旅を楽しんだ。
 
 多度駅の改札を出て、北に歩き、多度中小学校の前を通って多度橋を渡って西に歩く。宮川のバス停を過ぎたところで右側に鳥居があるので、これを潜って細い地道を歩く。マキの垣根があり、地面にはマキの実が落ちている。耕作放棄地を見ながら林の中に入り、折り返しながら斜面を登っていく。広い道はかなり不明瞭であるが、ジグザグと上の道路に向う。道路から捨てられたと思われるゴミが多く、あまり気分がいいところではない。道が分からないので途中から斜面を直登して階段を登り車道へ。すぐ前に愛宕神社があり、今日の安全を願って拍手を打つ。

 神社の左側に登山口がある。登山口の前にテントが張ってあり、2人の男性が受付をしていた。聞けば、企業の里山保全の植樹活動の受付担当とのこと。2人に見送られて、登山口から山道に入る。丸木の道を登っていくと鳥獣害防止策があり、扉を開けて人工林に入る。企業の「こもれびの森」と書かれた看板が現れ、右手奥で植林活動が行われていた。

 間伐材が散りばめられた広い登山道を登る。よく手入れされた人工林で、登山道もよく整備されている。ウラジロの緑を見ながら、登山口から20分ほど歩くと尾根に飛び出した。丸木のベンチがあり、5合目の標示がある。振り向くと山間から木曽三川タワーが見えた。

 一息ついて、緩やかな尾根を歩く。コシダやウラジロの道を数分歩いて再び展望地に出た。すばらしい展望が広がる。眼下には多度の町。その向こうには木曽三川が流れる。展望地を後に尾根を登り、鈴鹿の山々を見ながら、堀割れた道を抜けると、コンクリート壁と9合目の標示を見る。建物やアンテナのフェンス沿いに歩き、施設への道に迷い込みながら車道を歩く。右下に公園を見てすぐに分岐に出た。「石津御嶽神社へ」の標示に従って、左の方向へ進んだが、多度山山頂へは右だったことにこの後気付く。

 展望のいい未舗装の車道を歩く。右手には濃尾平野が広がる。すぐに分岐に出た。左は車道で「瀬音の森」と書いてある。よく分からなかったが、直進して山道に入る。5分もたたないうちに33番鉄塔の下に出て、さらに32番鉄塔の標示があるなだらかな一本道を歩くと車道に出た。コンクリート道から未舗装へ。そして人工林の中のT字路に突き当たる。左は多度大社50分、右は石津御嶽100分の標示。マウンテンバイクのグループが休息中だった。

 右に向かう。電柱が連なる道を歩き、右にゲートを見て、左方向に向きを変えていくと、軽トラックが停まっており、分岐があった。左は多度峡への道であり、ここも右へ。山道となる。右下に林道を見ながらかなり痩せた尾根道を通過。どうしてこんな道ができたのか不思議に思いながら歩く。ササはシカに食われてほとんどの葉がない。再び多度峡への分岐点が現れた。近道と書いてある。多度峡からはいくつもの道があるようだ。これは次回のお楽しみにして、先を急ぐ。
 
 この分岐から3分ほど歩いたところで再び分岐。左は石津御嶽、右は鉄塔(石津御嶽)とある。どちらへ行っても目的の石津御嶽には行けそうだ。迷っていると後方から来た男女2人が鉄塔方向へ登っていかれたので、後を追う。道幅が狭くなったが踏み跡はしっかりしている。潅木の林の急斜面を一気に登っていくと明るい鉄塔下に飛び出た。青空に銀色の30番鉄塔が映える。鉄塔の下まで行くと、5名の女性ばかりのパーティが昼食中だった。
 
 素晴らしい展望である。右手には鈴鹿の山々が連なる。女性の皆さんは桑名からの登山者で多度峡から登ってきたとのこと。少しの時間、山談義をして鉄塔を後にする。5分ほど歩くと少し下って主ルートに合流。さらに5分ほど歩くと右側に美濃松山の標示。踏み込んでみるとすぐに三角点がある美濃松山山頂に到着。樹林帯の中の山頂で、全く展望はない。すぐに引き返して北に向かう。

 再び痩せ尾根を歩き、T字路を直角に右に曲がり、掘れた道を抜けて右山で歩くと、V字谷状の道となり、様相が一変する。谷を抜けると、枯れ木の大木がある広い場所に出た。矢印に従って左へ。松並木を抜けると広大な広場が現れる。その一角に紅白の巨大な鉄塔が立つ。
 
 広場を巻いて林道を下って、途中から右の山道に入り、紅白鉄塔をすぐ左に見る。踏み後が不明瞭になったので、周囲を見回るとしっかりした道があった。窪んだ道を下っていると、小さなセンブリの花を見つけた。地上に落ちた星。花が無くなった時期に咲くこの花に出会うとうれしくなる。
 
 ぐんぐん下っていくといきなり開けた場所に出た。ハンググライダーのフライト場である。片隅に離陸デッキがある。シカが草を食べているため、芝生広場のようになっている。ここは今日の山旅で最高の展望地。木曽三川が目の前を流れる。木曽川だけが明らかに白い色をしているのが分かる。御嶽山の噴火による火山灰の影響が一目瞭然である。
 
 すでに12時半近いので、ここで昼食にする。メニューは卵入り味噌煮込みうどん。大展望を楽しみながら昼食をしていると、後方で大きな音がした。振り向くと、北側からマウンテンバイクが猛スピードで通過していくところだった。林道が稜線まで上がってきていることから、マウンテンバイクが多い。
 
 フライト場を後に、コンクリート舗装の道を登る。道端には終わりかけたアケボノソウやナギナタコウジュの花が見られた。左に分岐する林道を見て、未舗装となった道を登りきると人工林の山側に小さなお社があり参拝。その先で建物が現れた。石津御嶽山到着である。ここを左に曲がって竹薮を通過し木製の鳥居を潜って本殿に参拝。その裏の最高点で写真を撮った。この山頂から更に北に続く稜線には鉄塔が見える。この先は次回のお楽しみ。

 ここから駐車場に向かって下る。前に2回このコースを登っている。山頂直下の三角点で写真を撮って、その下で石仏を見てジグザグと下っていく。窪んだ道を抜けて尾根を下って石碑の並ぶ小広場から右に折れて人工林に入る。急斜面をジグザグと下って明るい採石場の上部に出た。ここからが展望の道であるが、以前よりも松の木などが大きくなっている。眼下に揖斐川、その向こうに長良川を見ながら、柵に沿って下る。

 樹林帯に入って、丸木階段を下りる。木製の大きな展望台に寄って、墓石の横を通り、丸木の手すりがある遊歩道を歩く。林道に出て、鳥居の下にある鳥獣害防止柵を抜けて、再び御嶽神社の鳥居を出る。ミカン畑の中、農道を歩いて駐車場に戻った。

 かなり歩いた。今回のコースは展望地が多く、思ったより変化に富んだコースだ。次回は、石津御嶽山から北に歩きたい。養老山地縦走を目標に・・・。
★多度山〜石津御岳山縦走路からの展望

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