トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

大師山 (550m 福井県) 2019.5.2 晴れ 2人

佛母寺駐車場(10:07)→かくま谷分岐(10:37)→大師堂(11:00)→大師山山頂(11:12-12:29)→千畳敷(12:40)→佛母寺駐車場(13:18)

★5月2日に福井県の大師山に登ってきました。
★越前大仏の裏に駐車して、時計回りのコースへ。
★ヤマルリソウやイカリソウなど多くの花を見ながら、緩やかな道を北へ歩きました。
★植物名の書かれたプレートや合目の書かれた石柱を見ながら、よく踏まれて窪んだ道をジグザグと登りました。
★5合目を通過して、かくま谷分岐付近から東に向きを変えて大師堂へ。
★大師堂に参拝して明るい天然林を登り切って大師山山頂へ到着。
★広い山頂で素晴らしい展望を見ながらゆっくりと昼食を楽しみました。
★帰路は山頂から南へのルートを下り、林道を横断しながら駐車地点に戻りました。
★出会った登山者は2名のみで、花と展望を楽しむ静かな山旅となりました。

 連休の鯉のぼり登山は、今年も渋滞の少ない福井県方面に出かけることにした。本命は火燈山・富士写ヶ岳縦走とし、その足慣らしに大師山を選んだ。大師山は福井県勝山市の越前大仏の北側にある標高550mの低山で、周回コースが設けられている。

 白鳥ICから中部縦貫自動車道に入り、九頭川に沿って大野市から国道157号線で勝山市に向かう。越前大仏の大きな建物が近づいたところで右折して片瀬集落の狭い道を山に向う。行き止まりではないかと思うような狭い坂道を上り、佛母寺の前を通過して獣害防止フェンスに突き当たったところの駐車スペースに車を停めた。

 4〜5台駐車できる駐車場であり、1台分のスペースがあった。この駐車地点はちょうど越前大仏の裏口に接したところにある。靴を履き替えていると、フェンスの扉を開けて男性が山から下りてみえた。山菜取りの地元の方で、岐阜から来たことを告げると、この山に遠方から登りにきたことに驚かれた。

 鯉のぼりをザックに付け、獣害防止フェンスを開けて広い道を歩く。左側の柵の向こうは越前大仏の敷地になっており、イノシシ捕獲用の箱ワナも見られた。ヤマルリソウやマムシグサ、シャガ、トキワイカリソウ、チゴユリなどたくさんの花が咲く道を行くと三合目の石柱を通過。

 掘れた山道となりジグザグと登って行く。倒木を潜って四合目を過ぎ、明かるい道を進む。樹木に解説が書かれたプレートが見られる。五合目から5分ほど進んだところに分岐があり、左は「かくま谷(行き止まり)」の標示があった。ヤマルリソウやトキワイカリソウなど絶えることなく花が見られる。カタクリの葉もあり、4月には花が見られるに違いない。

 左側が人工林の尾根道となり、緩やかに登って七合目を通過。杉林を抜けたところで案内板とお社が現れた。大師堂であり、周囲にはスギの大木が聳えている。案内板には16世紀頃に泰澄大師自作の木像が安置されていた場所であると書いてある。

 大師堂の右からプラスチック階段を登って行くと新緑の美しい天然林となり九合目を通過。緩やかな道を行くとすぐに前方が開けて誰もいない広い山頂に到着。赤土が露出した広い山頂の中央には1680年に建てられた八角塔があり、案内板が設置されている。

 北側が大きく切り払われて展望が素晴らしい。方位盤で山を同定。正面には雪をまとった越前大日が美しく、昨年登った浄法寺山も見える。眼下には勝山の市街地や田園地帯が広がっている。南側も展望が得られ、銀杏嶺や部子山が、東側は木々の間から経ヶ岳や法恩寺山が望めた。

 山頂北側にある1本松の木陰で昼食にする。越前大日を目の前にパスタを作った。食事中に若い男女2名が到着。それ以外の登山者は無く、静かな山頂でゆっくりと食事を楽しんだ。

 帰路は南尾根を下って周回するコースを歩く。山頂から左の道に入り、明るい天然林を歩く。道に溝ができたところや倒木で道が塞がれているところもある。満開のトウゴクミツバツツジを見ながら行くと分岐に突き当たる。左は三頭山方向への道であろうか。ここは右へ。

 右山で下っていくとイワカガミの花を見つけた。この先で林道を横断。案内板が現れ、「千畳敷」とある。掘れた道を緩やかに下って再び林道を横断。ここから急斜面のジグザグ道を下る。人工林となり単調な道が続く。ヤブツバキなどを見ながら右側の谷に沿って下っていくと「上休場」の標示を通過。

 林道を横断して明るい天然林を抜け、「中休場」を通過してまたまた林道を横断。「下休場」を通過。人工林の中を下ると獣害防止フェンスに突き当たる。フェンスを抜けたところで、佛母寺が右に現れた。寺に参拝して駐車場に戻り、山旅を終えた。

 大師山は手軽に登れて山頂からの展望が素晴らしく、この時期、花も多い。時間があれば三頭山まで足を延ばしたい。

 帰りに越前大仏に寄ってみた。訪れる観光客はあるが、土産店の多くがシャッターを下して閉店状態であり、当時の賑わいはない。五重の塔の後ろで大師山の緑が輝いていた。
★大師山からの展望


★大師山の花

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