トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

飯盛山・田代越 (525m 640m 海津市) 2020.1.13 2人

さぼう遊学館第2駐車場(8:40)→白龍神社鳥居(8:43)→直登コース分岐(9:20)→飯盛山山頂(9:41-9:49)→飯盛三角点(10:19)→桜番所(10:24)→田代神社・田代池(11:41-11:45)→鎌知土(田代三角点)(11:54-13:00)→37番鉄塔(13:43)→38番鉄塔(13:58)→39番鉄塔(14:06)→尾根離脱分岐(14:09)→40番鉄塔分岐(ショートカット分岐)(14:12)→さぼう遊学館ルート合流(14:19)→展望台分岐(14:21)→展望台(14:26)→さぼう遊学館第2駐車場(14:45)

★1月13日に海津市の飯盛山・田代越を歩いてきました。
★さぼう遊学館第2駐車場をスタートして、白龍神社の鳥居から飯盛山に向かってジグザグ道を登りました。
★急登コースを選択して急斜面を一直線に登って飯盛山の山頂へ。
★白龍神社に参拝してさらに南下。伐採地を見ながら三角点「飯盛」のピークに登頂。
★桜番所を通過して、ルートファインディングをしながらいくつかのピークを越え、田代池と田代神社に到着。
★急斜面を登って今回最高点の鎌知土山頂で昼食をとりました。
★下山は田代越から鉄塔巡視路の尾根を下り、鉄塔や展望台から木曽三川の大パノラマを楽しみ、駐車場に戻りました。
★林道や登山道が交錯して分かりにくいコースをGPSと地図を頼りに歩き切った達成感のある山歩きとなりました。

 新春第2弾の山として、養老山地でまだ登っていない飯盛山と田代越を選んだ。養老山地の南は多度山から石津御岳山、北は養老山・笙ヶ岳に登ったが、この間を歩いていない。まずは石津御岳山の北にある田代越と飯盛山を周回する。

 田代越の登山口はいくつかあるが、田代越と飯盛山を周回する場合はさぼう遊学館が起点となる。国道258号線を南下し、道の駅「月見の里 南濃」の手前から山側に折れ、南に「月見の森」入り口を見ながらさぼう遊学館に向かう。
 
 羽谷を左に見ながら坂を上って、さぼう遊学館を通り越してさらに進み、涸れた谷を渡って第2駐車場に入る。とてつもなく広い未舗装の空き地があり、車は1台も止まっていない。どこに停めていいのか分からないほど広い。
 
 駐車場入り口付近に停めて、靴を履き替えた。周回コースを時計と反対回りで歩くことにして、まずは飯盛山に向かうため、方向を確認。南方向の右側にある山の先に飯盛山があることから、駐車場入り口から南に延びる桜並木の舗装道路に入る。
 
 すぐに白龍神社の鳥居が現れ、ここを潜って人工林に入る。石の転がる道を右山で歩きジグザグと登る。溝状になったところもあり、よく踏まれた道である。尾根に出ると左右に道が分かれている。右の尾根道を歩いたが、10分ほどで合流する。
 
 合流してすぐに再び左右に道が分岐している。ここには標識があり、左直進は「坂がきつい注意!」と書いてある。迷わず直進を選ぶ。道は尾根上にあり、右には古道と思われる窪地が平行している。
 
 次第に傾斜が増し、息を切らしながら分岐から20分ほど登るとなだらかになり木々に囲まれた社が現れた。白龍神社の裏手から登ってきたことになり、正面に回ると石碑や鳥居がある。その一角に「飯盛山(勇守山)頂上 標高525m」の標示があった。
 
 少し東に行ったところに切り開きがあり、帰路に下る尾根とその向こうに木曽三川が望める。鳥居まで戻って参道を下る。人工林の中を行くと本来の登山道に合流。ここを左折して桜番所に向かう。
 
 右山で人工林の境を数分歩くと伐採地に出た。網で囲まれている林道に沿って歩くと10分ほどで林道と合流。右前方に見える小高いピークが三角点「飯盛」標高582.9mと思われたので、桜番所に向かう前にこの三角点を踏むことにして人工林の斜面を登った。
 
 林道のような広い道に出ると濃尾平野が望める。すぐに石に囲まれた三角点があり、木に「飯森583m」と書かれた板が掛けてあった。こちらの漢字が正しいのだろうか。三角点を確認して人工林の中を桜番所に向かう。
 
 林道に出て木の根元が割れた大木と石碑を通過しコンクリートの道を歩くと桜番所の案内板がある。桜番所は、江戸時代に桑名藩が美濃からの入林者を取り締まるために設けた番所である。
 
 先ほど我々が歩いてきた林道が南北の林道とぶつかってT字路となっており、その角に大きな広場がある。地図で田代越の道を確認していると単独男性に出会った。広場の東から山に取り付き県境を歩くことを確認。林道を歩いても田代池に行けるそうだ。
 
 広場を後に、広い道に入り尾根を歩く。後方からバイクのエンジン音が聞こえてきた。数台のバイクが林道を上がってきたようだ。さらに林道を外れて人工林の中を我々の方向へ近づいてくる。
 
 こちらに上がってくる気がしたので道を空けようかと思っていると、バイクのライダーが「そのまま行ってください。」と声を掛けてくれた。木の根が地面に出た尾根は次第に細くなり、ここをバイクで走るのは無理だろうと思っていると、後方から猛スピードで走ってきたバイクは尾根の一段下の木々の間を走り抜け、我々の前で尾根に上がってあっという間に見えなくなった。
 
 これには驚いた。県境をモトクロスバイクで走るグループのようだ。山道でマウンテンバイクに出会ったことはあるが、モトクロスバイクは初めて。バイクの車輪の跡をたどりながらなだらかになった道を歩き天然林と人工林の境をアップダウン。左に向きを変えたところで一直線の急坂の下りとなる。
 
 広い道の脇に張ってあるロープに捕まって下り切り、水平の道を南に歩くと、灌木の平坦地に出る。道が分かりにくいが、バイクの跡を頼りに前方の山に取り付く。落ち葉の斜面を登り平らな道を歩くと再び下りとなり、眼下にはゲートのある林道が見える。
 
 間伐された人工林を下ってゲートの脇を抜けて、林道から山道へ。タイヤ痕が無ければ林道を歩いてしまうようなところである。ここも急斜面であり、途中で休憩。斜面を登り切って人工林を右に見ながら歩き、東に向きを変えて下っていくと鞍部のところで右に行けば田代神社の標示。
 
 すぐ左に林道があり、林道を歩く登山者や標識が見えたので林道へ。標識には直進すれば田代越と書いてあったので林道を歩く。100mほど林道を歩くと右の土手の向こうに池があるような気がして低い土手を上がってみると山道があり、南側に涸れた池状の窪みがあった。
 
 前方から単独男性がみえたので聞いてみると、ここは田代池で今は水が涸れているが5分ほど引き返せば水があり田代神社に着くと教えていただき、道を案内してもらった。田代神社は田代池に隣接した人工林の中にあり、お社と小屋がある。神社に参拝後、歩いて来た道を引き返す。
 
 神社から7分ほど歩くと標識があり、直進は「田代越・水晶の湯」、右は「石津御岳・恋姫山」、右の坂を上がれば「鎌知土三角点」と書いてある。ここで県境を外れ、鎌知土の三角点に向かう。
 
 かなりの急斜面を一気に登り切ると三角点があり、展望は無い。ちょうど正午であり昼食にする。三角点から少し下った、風の来ない林の日だまりにシートを敷いた。近くで昼食をとっているパーティも見られた。鯖フレーク缶詰を入れた熱い雑炊を楽しむ。
 
 1時間ほどで昼食を終え、先ほどの急斜面は敬遠して県境方向の緩やかな坂を下り標識まで戻った。ここから水晶の湯の方向にトラバース道を歩く。鎌知土を巻いたところで分岐があり、ここに田代越の標示。

 ここから「月見の森・水晶の湯」の標示方向に下る。鉄塔巡視路でもあり、この先は35番と書かれた黄色のプレートがある。溝状の道や尾根道を急緩繰り返しながら下り、ベンチを通過。
 
 よく踏まれた灌木帯の道をどんどん下る。尾根の左を歩くようになり、途中、マウンテンバイクに追い抜かれた。36番鉄塔の標示を通過してさらに下ると、「レストハウス青空」の標示があり、ここを尾根に向かって右折。
 
 尾根に出ると、東に37番鉄塔が現れ、レストハウスと思われるテーブルやベンチがあった。緩やかに登って37番鉄塔の下に出るとわずかではあるが展望が得られる。再び登山道に戻って下ると、明るい道となり北に連なる養老山地や濃尾平野、そして次の38番鉄塔が見渡せる。西には午前中に登った飯盛山が鎮座している。
 
 38番鉄塔手前には東を望める展望地がある。展望を楽しみながら38番鉄塔を通過。38番鉄塔から少し下ったところにも素晴らしい展望地がある。39番鉄塔を通過したところで道が分岐している。さぼう遊学館へは左側に行くことになるので左の道を選んだが、おそらく右は39番鉄塔に行く道と思われた。
 
 この先で再び道が分岐している。右には40番鉄塔の標示があり道幅は広いが、左は狭い道でさぼう遊学館への近道のようだ。左へ進み、右山でウラジロやコシダの茂る道を数分歩くと広い道に合流した。
 
 このすぐ先で「十五夜の丘」と「展望台」への分岐があり、ここも左の展望台方向へ下る。人工林を抜けて東屋のある展望台へ。すっかり日陰になった展望台からは木曽三川が見える。
 
 引き返して、丸木階段を下り、オリエンテーリングのポイントを通過。林道を横断し、分岐は左方向へ進んでいくと車を停めた第2駐車場の奥に飛び出した。広大な駐車場には我々の車が1台だけ。無事周回終了。水晶の湯に浸かって今日の山旅を終えた。
 
 想定外に変化のあるロングコースで、実に楽しい山行となった。桜番所から田代越までのルートは林道と山道が交錯しており、道案内の標示も少なく、十分に下調べをして歩かないと林道に惑わされそうな場所が多い。

 GPSと地図で現在地点を常に把握しながら歩いたが、バイクのタイヤ痕に助けられたところもある。林道をうまく利用すればアップダウンを少なくできるかもしれない。
 
 次回は、石津御岳から田代越までをつなぎ、恋姫山にも行ってみたいと思った。
 山のリストへ