トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 
*赤色が今回のトレース

天王山 (538m) 美濃市 2019.2.17 晴れ 2人

神洞グランド駐車場(9:21)→166番鉄塔(9:47)→Eコース登山口(10:02)→173番鉄塔(10:35)→Dコース分岐(11:04)→誕生山縦走路合流(11:12)→天王山山頂(11:19-12:43)→D・Eコース分岐(12:50)→鉄塔(13:24)→鉄塔(13:55)→神洞グランド駐車場(14:36)

★2月17日に美濃市の天王山に登ってきました。
★天王山は何回も登っていますが、今回はまだ歩いていない神洞基点の周回コースを辿りました。
★神洞のグランドをスタート。
★誕生山への縦走路にある鉄塔に向かいましたが、林道途中の天王山の標識に従ったため計画ルートを逆周りすることに。
★倒木を避けながらEコースに入り、谷を遡り、急斜面のジグザグ道を経て尾根へ。
★小さなアップダウンの尾根を南に歩き誕生山への縦走路に合流して、大勢の登山者で賑わう天王山山頂に到着しました。
★美濃の低山や長良川を見ながらゆっくりと昼食を楽しみ、昼食後、誕生山に向かって縦走路へ。
★大きな下りと登りを繰り返しながら鉄塔まで歩いて、展望を楽しみました。
★鉄塔から北に向かって高圧線沿いに下り、次の鉄塔からロープ場を急降下。
★無数のジグザグを繰り返し、谷に下って林道経由でグランドに戻りました。
★スタート直後に道を誤ったものの、変化のある楽しい山歩きができました。

 美濃市の名山である天王山は何度も登っているが、神洞を起点に登ったことがない。この1月に神洞を起点に誕生山を周回したとき、神洞グランドから天王山へのルートがあったことから、今回は神洞グランドを起点に天王山を周回する。

 このグランドには3つの登山口がある。左の林道は北尾根ルート経由で誕生山へ、中央は誕生山と天王山の縦走路にある神洞峠へ、右は天王山へのルート。計画ではグランドから右の天王山ルートに入り、南へ鉄塔巡視路を登って稜線で誕生山・天王山縦走路に合流し、天王山山頂を踏んだ後にEコースを下ってグランドに戻る時計回りの周回コースを歩くことにしたのだが・・・。

 前回同様、神洞グランドの駐車場には1台の車も停まっていない。靴を履き替えて、ススキの中に立っている「天王山登山道→」に従って未舗装林道を歩く。廃屋を見ながら道なりに南に向きを変えて人工林の中を歩く。

 倒木を潜り、フユイチゴを見ながら歩くと、再び「天王山登山道→」の標識があり、何も考えずに標識に従って右折した。ここが間違いのポイントで、直進が正しい。後に分かったが、天王山への標識は天王山用に設置されたコースに誘導するための標識であり、それ以外のルートへの案内は無いようだ。このため直進は天王山の正式な登山コースではないことから、このような標示になっていたと思われる。

 道の中央にヒノキの小さな幼木が生えた道を、戻るように北に向かって登って行き、ピークを越えて下り始めたところで間違いに気がついた。GPSで現在位置を確認して、戻ろうかと思ったが、計画と逆コースで回ったほうが時間短縮になるのでこのまま進むことにした。林道は折り返すように南に向きを変え、時計回りに歩く。

 このまま進めばよかったのだが、高圧線の下辺りで左に踏み跡があったので、ショートカットできるのではと思い踏み跡に進んだが、南西方向に行き始めたので再び軌道修正。右の小さなピークの上に鉄塔があり、明瞭な道が鉄塔に向かっていたのでこの道を進み鉄塔の下に出た。ちょうどこの166番鉄塔で高圧線が交差している。

 鉄塔の北斜面を下って林道に出た。踏み跡に入らなければここまですぐ来られたのだが・・・ここでも大回りしてしまった。倒木を潜り、イノシシの箱罠を見ながら林道を行くと、たくさんの倒木が林道を塞いでおり、これを乗り越えるのに難儀して、ようやく看板のあるEコース登山口に到着。

 小枝がうるさい道を抜けて、173・174番鉄塔の方向に向かって谷を右に見ながら進む。174番鉄塔の分岐を通過して、鉄の橋で谷を渡り、さらに3回ほど同じ谷を渡り返して人工林を登る。右手には巨大な岩が見える。斜面をジグザグと登って行くと次第に稜線が近づき、鉄塔が見えるとすぐに稜線に出た。

 天王山は左であるが、すぐ右にある鉄塔に寄る。鉄塔下からは展望が得られ、西には権現山、北には矢坪ヶ岳の奥に高賀三山が望めた。北のABコースから単独男性が登って見えた。男性を追って天王山に向かう。正面から陽の光を受けながら、明るい尾根を緩やかに登って行く。

 稜線の右側を通過するところや少しの下りもある。右手前方には天王山に立つ反射板が見える。Cコースの分岐を通過して立岩の手前に出る。道が立岩を巻くルートと立岩を登るルートに道が分岐している。ここは立岩を登るルートへ進み、大きな岩壁の立岩に取り付く。

 大岩であるが、足場がしっかりしており、難しいことはない。岩の上部からは最初に通過した鉄塔が見下ろせた。岩を登りっ切って迂回路と合流して、尾根を歩き、すぐに誕生山への縦走路に突き当たった。ここを右折して、右山でトラバースし、大矢田神社への道を左に見て、わずかな下り登りを経て天王山山頂に到着。

 10人ほどの登山者で賑わう山頂は何度か訪れているが、いつ来てもこの展望はすばらしいと思う。南の展望を楽しんで、北の山々を方位盤で確認した。広い山頂の一角で昼食にする。メニューは味噌煮込みうどんとおでん。風もなく暖かい陽だまりの中でゆっくりと昼食を楽しんだ。

 次々と登ってくる登山者で、山頂が賑やかになった頃、下山開始。帰路は誕生山への縦走路に入る。ABCコースへの分岐点を通過して、急斜面の稜線を下る。展望のいいところからは、これから向かう鉄塔や誕生山が望める。急降下が終わると緩やかな道になるが、再び急斜面を下ると、左側が人工林となっている鞍部を通過。左へ神洞の標示があるが、正式なルートではないようだ。

 登り返して再びダウン・アップしていくと目の前に鉄塔が現れた。この鉄塔下も南北の大展望地となっている。神洞へのルートはこの鉄塔から北に分岐しており、高圧線に沿って樹木が切り払われた展望のいい道に入る。正面には矢坪ヶ岳や今淵ヶ岳が望め、次の鉄塔がすぐ先にある。

 道は高圧線の左下に移り、人工林の中に入る。ウラジロの群落を見ながら、なだらかな道を歩き、人工林を抜けると次の鉄塔に着く。ここも展望地である。明るい道からはいくつかの鉄塔が望め、最初に通過した高圧線が交差している鉄塔が3つ先に見える。

 気持ちのいい鉄塔巡視路を下ると、道は左に向きを変えて大岩の横を通過し、展望のいいロープ付の右山トラバース道となる。今登ってきた天王山が鋭角の山容を見せる。神洞の集落も望める。トラバース道はすぐに急斜面のロープ場となり、滑り落ちないようにゆっくりと下って天然林のジグザグ道へ。

 単調なジグザグの下りが続き、落ち葉を踏みながら軽快に下っていく。やがて左下に谷が現れ、涸れた谷を渡って、谷の左側を下る。人工林で倒木も多くかなり荒れている。鉄の橋を渡って、林道に出る。昨年の台風の影響で、ここも倒木が多い。標識のある分岐点で往路に合流してグランドの駐車地点に戻った。

 標識に惑わされて計画と逆コースで周回したが、実に変化のあるコースで面白い。このコースを歩く人は少なく、静かな山歩きができる。トラバースやロープ場など要注意の場所もあるが、踏み跡はしっかりしている。
 
 天王山、誕生山のほぼ全てのルートを歩いたが、まだ縦走路の鉄塔と白山神社を結ぶコースを歩いていないことから、次回はこれを歩きたい。
★天王山からの展望


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