トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

吉田山 (1450m 長野県) 2017.9.3 晴れ 2人

駐車場(8:48)→林道終点(8:53)→橋(8:55)→キャンプ場(9:58-10:09)→吉田山山頂(10:38-11:58)→キャンプ場(12:22)→駐車場(13:12)

★9月3日に長野県の吉田山に登ってきました。
★高森公園近くに駐車して林道終点から山道へ。
★人工林を抜けてアカマツ林の中、よく整備された道を登りました。
★展望のない単調な登山道でしたが、様々な花が見られ、退屈せずに吉田山キャンプ場へ。
★キャンプ場の展望地からは、雲の上に頭を出す南アルプスの名峰を望むことができました。
★山頂直下の急な尾根を登って吉田山山頂へ。
★山頂で素晴らしい景色を見ながら、昼食を楽しみました。
★思わぬハプニングもありましたが、珍しい花にも出会うことができ、思い出に残る山歩きとなりました。
★帰路、リンゴやナシの買い物ツアーも楽しんできました。

 近年、毎年夏から秋には長野県の飯田方面の山に登ることにしている。飯田から駒ヶ根にかけては果物の大産地であり、フルーツショッピングツアーと兼ねた山旅である。今年は、高森町にある吉田山を選んだ。

 吉田山は大島山から本高森山へと延びる稜線上にあり、山頂が松川町、高森町、飯田市の境界になっている。吉田山への登山口は高森公園と隣政寺の2箇所あり、今回は高森公園からのコースを登ることにした。

 松川ICを出て最初の信号交差点から県道15号線を南下。6kmほど走って上市田の信号交差点を過ぎた次の三叉路を右折する。この三叉路には「不動滝入り口」「瑠璃寺」などの標示がある。

 中央自動車道の下を潜ると、右手に遊具のある天白幼児公園があり、ここのトイレに寄る。なお、このすぐ先左側に天白公園があり、ここにもトイレがある。さらに舗装道路を登ると民家が消え、左の川に沿って山道を走ると、右手に浄水場がある。その先が山の神のある高森公園。ここに駐車できるが、さらに車を進めると折り返すように舗装道路が分岐しており、ここを登ると左に草付きの駐車場があった。4〜5台駐車できる広場に車は無く、先行者はいないようだ。

 身支度して出発。舗装道路を登って行くと、道路の終点に軽トラックが1台停まっていた。先行者があるようだ。
小さい流れを渡って山道に入る。オオバギボウシやヤマジノホトトギスの花の出迎えを受け、右に谷を見ながら登る。

 橋を渡って人工林に入り、丸木階段を経て、よく踏まれた歩きやすい道を行くと、道端でシャクジョウソウを見つけた。久しぶりに出会う花だ。アカマツ林となり、幼木の人工林との境を歩く。ギンリョウソウが咲いているのにびっくりしたが、この時期に見られるものはギンリョウソウモドキであり、頭を真下に向けている。

 適度な傾斜の単調な道が続くが、いろいろな植物が目に留まり退屈しない。急緩繰り返しながら、アカマツやシラカバの林など天然林を歩く。前方から下ってくる男性1名に出会った。登山者ではなく、地元の方でキノコの採集にみえたとのこと。林道終点の軽トラックの方のようだ。ここまで来た時間くらい歩くとキャンプ場に着くこと、キャンプ場の近くに水場があることなどを教えてもらった。この後、下山するまで登山者には出会わなかった。

 いろいろな花を見ながら歩くと、1267mピークから道は右に向きを変えて左山で水平に歩く。足元にはヤマジノホトトギスやアキノキリンソウの花が見られ、右手にはカラマツ林が広がる。その先で平らな広場に出た。吉田山キャンプ場である。吉田山展望台と書かれたプレートが木にくくり付けてあり、南側が開けている。

 雲が多いが、それでも南アルプスの主峰が雲から頭を出して、我々を出迎えてくれた。広場の先の登山道からはさらに素晴らしい展望が得られ、展望図が描かれた案内板が設置されていたが、古くて絵や文字が消えかけており、またススキの中に埋もれかけていたのが残念である。物置などの人工物も見られ、南側に下る道もあった。先ほど出会った男性から教えていただいた水場はこの道を下ったところにあるようだ。

 展望を楽しんだら、山頂に向かう。やや傾斜がきつくなった登山道を登る。左に向きを変えて、なだらかになった道を歩き、キャンプ場から20分ほどで、木の根がむき出しになったやせ尾根に取り付く。ブナ林の中、今日一番の急な道を登るが、この急傾斜もわずかである。

 緩やかになった尾根を歩き、草付きの道を登り詰めると右に隣政寺への道が下っていた。分岐のすぐ先が吉田山山頂。ママコナやマイヅルソウが自生する緑の山頂は比較的広く、南側180度の展望は素晴らしい。眼下には松川の町が広がり、その先には雲から頭を出した南アルプスが望めた。刷毛雲が頭上を覆い、秋の気配を感じさせる。

 木陰で昼食にする。ここで忘れ物に気がついた。本日のメニューはチャーハンを予定していたが、ご飯を持ってこなかった。メインの食材を忘れたのは初めてで、ちょっと笑える。やむを得ず、野菜の卵とじを作り、缶詰や菓子など行動食をメインディッシュにした。菓子を多く持ってきていたので十分な昼食となった。

 涼しい山頂でコーヒーを飲みながらゆっくりと展望を楽しみ、山頂を二人占めした。いい山だ。山頂から道はさらに先に延びており、前高森山に至る。踏み込んでみると、大きく下っていく道の踏み跡はしっかりしていることから、歩く人は多いようだ。

 帰路は同じ道を下った。歩きやすい道であり、1時間15分ほどで駐車場まで戻った。

 吉田山は初級向きのいい山だ。登山口までのアプローチは容易であり、また登山道はよく整備されていて道を誤るような場所は無い。山頂近くで急な尾根があるがわずかであり難しくはない。単調な登りで変化は少ないが、山頂からの展望は素晴らしい。次回は隣政寺からのコースを登ってみたい。

 下山後、産直市場でリンゴやナシを購入。無人販売所ではB品のジュース用リンゴ20個ほどが200円で販売されていたのには驚いた。昨年同様、松川IC近くの清流苑で温泉に浸かり、昼食でご飯を食べそこなったことから、食事をして岐阜に向かった。
★吉田山の生き物


 山のリストへ